2016-01-01から1年間の記事一覧

二つのスーツケース/『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

相変わらずの周回遅れぶりですが、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』を見ました。ちなみにわたくしハリー・ポッターはど真ん中の世代ですが、これまでほぼ完全にスルーしています。特に理由はないんだけどなんとなくね、、でも新シリーズが始…

A handful of Christmas poems by Wendy Cope

Translated by me. ウェンディ・コープ「クリスマスの詩」クリスマス、小さな子どもたちは歌い、陽気に鐘が鳴る 冷たい風に手や顔はひりりと痛み 幸せな家族たちは教会に行き、愉しげに交友を深める こういうことの全部が驚くほど不快でしょうがない、あなた…

My experience of reading

Don't know why I'm writing this in English, but sometimes it's simpler for me to write a certain thing in English. Or, I might just want to practice before taking an English test. Anyways. Recently I've been trying to read a lot. I've been…

自らを救う女子のお伽噺、再び+『17歳の肖像』/Carol Ann Duffy, 'Little Red-Cap'

以前から何度か話題にしている英詩人キャロル・アン・ダフィの詩集The World's Wifeを読み始めた。 The World's Wife: Picador Classic (English Edition)作者: Carol Ann Duffy出版社/メーカー: Picador発売日: 2014/12/15メディア: Kindle版この商品を含む…

You can let them touch you, but never let them grab your pussy / Sarah Kay, 'The Type'

サラ・ケイ「ザ・タイプ」Sarah Kay - "The Type" - YouTube 誰にでも場所が必要だ。 それは他の誰かの内にはない。 --リチャード・サイケン あなたが、男性が見たくなるような女性に成長したら 彼らに見せてやったらいい。でも視線を手と間違えないで。あ…

Sarah Kay, 'Dreaming Boy'

最近コンテンポラリーな英詩を積極的に読んでいこうと思い、ちまちまと掘り始めているのだけど、そこで出会ったサラ・ケイ(Sarah Kay)という詩人が素敵なので一篇訳してみる。相変わらず翻訳のセンスがなく、原詩の魅力を殺している点には目を瞑ろう。 198…

Day 2: Grandma's favourite bread

おばあちゃんのわたしを見る目は、あの日から決定的に変わってしまった。それまでのおばあちゃんの眼差しがどんなかだったは正直よく覚えていないけれど。電車で二駅のところに住んでいるのに、最近では年に2回くらいしかおばあちゃんに会いに行っていなかっ…

Day 1: Missed a shot

朝起きて最初にすることは、実は血糖測定じゃない。わたしの場合は。ベッドから出たらまずトイレに行き、手を洗って、うがいをする。血糖測定器を、病院から貸し出されたかわいげのない黒のポーチから取り出すのはそれからだ。ぱちっと指を刺し、ぷくりと玉…

「私(I)」の声を聴け/Sylvia Plath, 'Lady Lazarus'と'The Applicant'に見る劇的独白の効果

久しぶりに図書館でいろいろ漁っていたら、こちらを見つけた。イギリスの詩を読む (奈良女子大学文学部“まほろば”叢書)作者: 齊藤美和出版社/メーカー: かもがわ出版発売日: 2016/03/03メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの前アナ雪とゴブリン比…

The right man for the right time/『ハドソン川の奇跡』

クリント・イーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』、もといSullyを見た。前回感想あげたMechanic: Resurrectionもそうなんだけど、この邦題だと作品の意図が伝わりにくくなってしまうと思う。なぜならこれは紛れもなくチェスリー・"サリー"・サレンバーガ…

蘇るイサム/『007 スカイフォール』パロディとしての『メカニック:ワールドミッション』

ジェイソン・ステイサムが好きです。『ハミングバード』の感想でも書いた通り、大学時代は足繁く劇場に通ってイサム追っかけをしていました。話はあってないようなものであることも多いイサム映画を見るときのポイントはただ一つ。いかにジェイソン・ステイ…

ららぽーとで問答/Reflection on the INTEGRATE advert and how women live in this society

また何か詩の翻訳でもしようかなー、と特に紹介したい作品があるわけでもないのに考えていて、はたと気がついたのは、詩の翻訳はわたしにとって精神安定剤の役割があるということだ。詩を読み返し、改めて素晴らしい言葉に共感し、揺り動かされ、勇気をもら…

My Favourite Encouraging / Inspiring Poems/勇気をくれる詩3選

落ち込んだとき、挫折したとき、自分の存在価値が信じられなくなったとき、読むとよい詩。 Emily Dickinson, 'If I can stop one heart from breaking" POEM: IF I CAN STOP ONE HEART FROM BREAKING, BY EMILY DICKINSON祖父はアマースト大学の創始者の一人…

抱き合う女の今と昔/『アナと雪の女王』とChristina Rossetti, _Goblin Market_

先日、超今更ながら『アナと雪の女王』を見ました。(以下とってもネタバレ注意)アナと雪の女王 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社発売日: 2014…

クリスティナ・ロセッティ『ゴブリン・マーケット』和訳

朝も夕も 乙女たちはゴブリンが呼び売りするのを聞いた 「我々の果樹園の果物はいらんかね いらんかね、いらんかね リンゴにカリン レモンにオレンジ ふっくらとした、鳥についばまれていないサクランボ メロンにラズベリー 頬を輝かせたモモ 頭の黒いクワの…

Summer Sonic 2016 2日目@幕張

2年ぶりのサマソニ行ってきました。この2年間で音楽の聴き方もだいぶ変わって、このところはまったく新譜を追えていないけど、やっぱり夏はフェスの一つでも行かねば終えられませんので。また今回は1型発症後初のフェス参加ということで、灼熱の夏フェスをい…

地獄の鳥の詩/『ハミングバード』とWilliam Blake, 'London'

大学3年くらいまではジェイソン・ステイサムの出演作とあらば何でも映画館まで見に行っていた。それが進路関係で忙しくなってから精神的にも物理的にも映画を見る余裕がなくなり、習慣になっていたイサム追っかけもできなくなっていた。そんなわけで、ステイ…

This is how I enjoy my life

ただただ最近好きなものを紹介する記事です。 ・パン 1型糖尿病を発症して元旦から入院していた間、ご飯はすべて米飯と味気のないおかずの、いわゆる病院食でした。その反動からか退院してからとにかくパンが食べたくて、最近は3食パンも当たり前、日々おい…

ご報告

誰が読んでいるのかわからないこのブログですが、ここからしか伝わらない人脈もあるので一応ご報告します。昨年末、1型糖尿病を発症しました。日本で一般的ないわゆる生活習慣病の2型糖尿病ではなく、よく子どもとか若年者がなるやつです。『パニック・ルー…