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人生を物語れ/『T2 トレインスポッティング』

「物語ること」についての物語はいろいろありますが、これもまたその一つであるとは見る前は想像していませんでした。 (以下、内容結末に触れています。) 90年代後半に一大ムーブメントとなった『トレインスポッティング』から20年、続編の『T2 トレインス…

Lily Myers, 'Shrinking Women'/スポークン・ワード・ポエトリーを体感する(2017年3月①)

今年は最低月に一本はコンテンポラリーな詩の翻訳をしたいと思っていたのに先月思いがけず忙しくて手がつけられず、今月も気づけば終わりがすぐそこに見えてきてしまいました。。が、ちょっと前になかなかいいスポークンワードの詩を見つけたので、訳してみ…

「新しい失敗」こそ進歩の証/"Try Everything"を助動詞にこだわってネチネチ読んでみる

タイトル通りの内容です。一つの歌詞をネチネチ読み込むという完全に趣味の投稿になりますが、昨年ツイッターでちまちま書いていたことをまとめたものになるので、よかったら読んでみてください。なぜ今頃こんな記事を書くかというと、単純に自分の気分がの…

We need a new song/神話の語り直しとしての『モアナと伝説の海』

いよいよ日本公開された『モアナと伝説の海』見てきました。 近年のディズニーは自分たちが作ってきた「プリンセス像」をアップデートし続けていて、今作もその系譜に連なる一作。ですが、わたしは今回ちょっと視点を変えて、プリンセスものとしてではなく、…

Sarah Howe, 'Tame'(2017年1月①)

昨年秋に購入してからなかなか読めていないサラ・ハウ(Sarha Howe)の詩集Loop of Jade(2015年のT.S. エリオット賞受賞作!)より1篇訳してみたいと思います。本当は最後まで読みきってからレビューしようと思ったのだけど、それだといつまでかかるかわか…

Day 3: My 1st diaversary, or a diagnosis story

Let me talk about this topic in English, even though it might prevent people who visit the blog from reading this post. After getting type one diabetes, I became even more eager in learning the English language because I wanted to be able …

Top 5 Films in 2016(好きだった2016年の新作映画)

あけましておめでとうございます。気づけば2017年が始まってしまいました。昨年後半はブログを本格的に再開し、思いがけずいろいろな方に読んでいただける機会に恵まれ、書いていて非常に楽しい下半期でした。まあ年末にかけてほとんど書けなくなってしまい…

二つのスーツケース/『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

相変わらずの周回遅れぶりですが、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』を見ました。ちなみにわたくしハリー・ポッターはど真ん中の世代ですが、これまでほぼ完全にスルーしています。特に理由はないんだけどなんとなくね、、でも新シリーズが始…

A handful of Christmas poems by Wendy Cope

Translated by me. ウェンディ・コープ「クリスマスの詩」クリスマス、小さな子どもたちは歌い、陽気に鐘が鳴る 冷たい風に手や顔はひりりと痛み 幸せな家族たちは教会に行き、愉しげに交友を深める こういうことの全部が驚くほど不快でしょうがない、あなた…

My experience of reading

Don't know why I'm writing this in English, but sometimes it's simpler for me to write a certain thing in English. Or, I might just want to practice before taking an English test. Anyways. Recently I've been trying to read a lot. I've been…

自らを救う女子のお伽噺、再び+『17歳の肖像』/Carol Ann Duffy, 'Little Red-Cap'

以前から何度か話題にしている英詩人キャロル・アン・ダフィの詩集The World's Wifeを読み始めた。 The World's Wife: Picador Classic (English Edition)作者: Carol Ann Duffy出版社/メーカー: Picador発売日: 2014/12/15メディア: Kindle版この商品を含む…

You can let them touch you, but never let them grab your pussy / Sarah Kay, 'The Type'

サラ・ケイ「ザ・タイプ」Sarah Kay - "The Type" - YouTube 誰にでも場所が必要だ。 それは他の誰かの内にはない。 --リチャード・サイケン あなたが、男性が見たくなるような女性に成長したら 彼らに見せてやったらいい。でも視線を手と間違えないで。あ…

Sarah Kay, 'Dreaming Boy'

最近コンテンポラリーな英詩を積極的に読んでいこうと思い、ちまちまと掘り始めているのだけど、そこで出会ったサラ・ケイ(Sarah Kay)という詩人が素敵なので一篇訳してみる。相変わらず翻訳のセンスがなく、原詩の魅力を殺している点には目を瞑ろう。 198…

Day 2: Grandma's favourite bread

おばあちゃんのわたしを見る目は、あの日から決定的に変わってしまった。それまでのおばあちゃんの眼差しがどんなかだったは正直よく覚えていないけれど。電車で二駅のところに住んでいるのに、最近では年に2回くらいしかおばあちゃんに会いに行っていなかっ…

Day 1: Missed a shot

朝起きて最初にすることは、実は血糖測定じゃない。わたしの場合は。ベッドから出たらまずトイレに行き、手を洗って、うがいをする。血糖測定器を、病院から貸し出されたかわいげのない黒のポーチから取り出すのはそれからだ。ぱちっと指を刺し、ぷくりと玉…

「私(I)」の声を聴け/Sylvia Plath, 'Lady Lazarus'と'The Applicant'に見る劇的独白の効果

久しぶりに図書館でいろいろ漁っていたら、こちらを見つけた。イギリスの詩を読む (奈良女子大学文学部“まほろば”叢書)作者: 齊藤美和出版社/メーカー: かもがわ出版発売日: 2016/03/03メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの前アナ雪とゴブリン比…

The right man for the right time/『ハドソン川の奇跡』

クリント・イーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』、もといSullyを見た。前回感想あげたMechanic: Resurrectionもそうなんだけど、この邦題だと作品の意図が伝わりにくくなってしまうと思う。なぜならこれは紛れもなくチェスリー・"サリー"・サレンバーガ…

蘇るイサム/『007 スカイフォール』パロディとしての『メカニック:ワールドミッション』

ジェイソン・ステイサムが好きです。『ハミングバード』の感想でも書いた通り、大学時代は足繁く劇場に通ってイサム追っかけをしていました。話はあってないようなものであることも多いイサム映画を見るときのポイントはただ一つ。いかにジェイソン・ステイ…

ららぽーとで問答/Reflection on the INTEGRATE advert and how women live in this society

また何か詩の翻訳でもしようかなー、と特に紹介したい作品があるわけでもないのに考えていて、はたと気がついたのは、詩の翻訳はわたしにとって精神安定剤の役割があるということだ。詩を読み返し、改めて素晴らしい言葉に共感し、揺り動かされ、勇気をもら…

My Favourite Encouraging / Inspiring Poems/勇気をくれる詩3選

落ち込んだとき、挫折したとき、自分の存在価値が信じられなくなったとき、読むとよい詩。 Emily Dickinson, 'If I can stop one heart from breaking" POEM: IF I CAN STOP ONE HEART FROM BREAKING, BY EMILY DICKINSON祖父はアマースト大学の創始者の一人…

抱き合う女の今と昔/『アナと雪の女王』とChristina Rossetti, _Goblin Market_

先日、超今更ながら『アナと雪の女王』を見ました。(以下とってもネタバレ注意)アナと雪の女王 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社発売日: 2014…

クリスティナ・ロセッティ『ゴブリン・マーケット』和訳

朝も夕も 乙女たちはゴブリンが呼び売りするのを聞いた 「我々の果樹園の果物はいらんかね いらんかね、いらんかね リンゴにカリン レモンにオレンジ ふっくらとした、鳥についばまれていないサクランボ メロンにラズベリー 頬を輝かせたモモ 頭の黒いクワの…

Summer Sonic 2016 2日目@幕張

2年ぶりのサマソニ行ってきました。この2年間で音楽の聴き方もだいぶ変わって、このところはまったく新譜を追えていないけど、やっぱり夏はフェスの一つでも行かねば終えられませんので。また今回は1型発症後初のフェス参加ということで、灼熱の夏フェスをい…

地獄の鳥の詩/『ハミングバード』とWilliam Blake, 'London'

大学3年くらいまではジェイソン・ステイサムの出演作とあらば何でも映画館まで見に行っていた。それが進路関係で忙しくなってから精神的にも物理的にも映画を見る余裕がなくなり、習慣になっていたイサム追っかけもできなくなっていた。そんなわけで、ステイ…

This is how I enjoy my life

ただただ最近好きなものを紹介する記事です。 ・パン 1型糖尿病を発症して元旦から入院していた間、ご飯はすべて米飯と味気のないおかずの、いわゆる病院食でした。その反動からか退院してからとにかくパンが食べたくて、最近は3食パンも当たり前、日々おい…

ご報告

誰が読んでいるのかわからないこのブログですが、ここからしか伝わらない人脈もあるので一応ご報告します。昨年末、1型糖尿病を発症しました。日本で一般的ないわゆる生活習慣病の2型糖尿病ではなく、よく子どもとか若年者がなるやつです。『パニック・ルー…

タヴィ・ゲヴィンソンがうらやましい/10代と『17才の肖像』を振り返る

タイトル通り。最近ちょっと日記化してきたのは、やっぱり書くのが好きだから。先日リスニングの勉強がてらタヴィ・ゲヴィンソンのTEDでの講演を見た。http://youtube.com/watch?v=E22icGCvGXkタイトルは“Still Figuring it Out”(まだ模索中)。当然、以前…

「ロックンロールの自殺者」追記

先日David Bowieの‘Rock ‘n’ Roll Suicide’を訳していて、ずっとどういう意味なのかわからなかった箇所の謎がやっと解けた。というお話を駆け足でする。 Chev brakes are snarling as you stumble across the road But the day breaks instead so you hurry …

私的「救い」の歌

音楽に「救われる」という体験を挙げるとしたら、私にとってはそれは間違いなくこの歌を聴いたときなのである。「あなたは一人じゃない」。これ以上に力強い言葉を私はあまり知らない。 デヴィッド・ボウイ「ロックンロールの自殺者」 The original lyrics a…

『キングスマン』/わが愛しのマシュー・ヴォーンと、『ワールズ・エンド』、G・K・チェスタトン、そしてアーサー王

大好きなマシュー・ヴォーン監督の『キングスマン』をやっとこさ見に行った。以下ややネタバレ注意というか、私のとりとめない妄言と脱線がかなりひどい。『キック・アス』で「子どものファンタジーが大人のリアルを食い殺す瞬間をこそ撮りたいのだ」と宣言…

もう一つ

スティーヴィー・スミスを。シルヴィア・プラスもスミスが好きだったようだ。 Stevie Smith, ‘Not Waving but Drowning’Nobody heard him, the dead man, But still he lay moaning: I was much further out than you thought And not waving but drowning.P…

ただのワガママとも言うが

スティーヴィー・スミスの魅力が少しわかってきたかな。 Stevie Smith, ‘In My Dreams’In my dreams I am always saying goodbye and riding away, Whither and why I know not nor do I care. And the parting is sweet and the parting over is sweeter, A…

それなりの仕事はあるけど、キャリアじゃない/Lily Allen, “22”

http://youtube.com/watch?v=tWjNFC-FinU歌詞は毎度おなじみgeniusさん。 彼女が22歳のとき、未来は輝いて見えた でも30歳が近づいた今、彼女は毎晩夜遊びに出る 彼女の顔に、瞳に、そんな表情が浮かんでる 彼女はわたしがどうやって、なぜここへ来たのか考…

Summer Sonic '14, 1日目@東京会場

少し前の話になりますが、サマソニ2014東京会場1日目に行って参りました。家が会場から近いこともあり、ほぼ毎年2日とも参加していたんですが、今年は諸々の事情によって1日目のみの参加です。ということで、今年のサマソニの音楽と食の話を。 今年は11時に…

Hot Summer Songs

Valentine's Love Songsにつづく第2弾。 The Drums / Let's Go Surfing Metronomy / The Bay OK Go / Don't Ask Me Lily Allen / LDN The Clash / Police and Thieves Vampire Weekend / Walcott The Morning Benders (now known as Pop etc) / Excuses Sele…

たしかなロマンス

最近Arctic Monkeysのファーストを聴き返していて、やっぱりアレックス・ターナーの詩世界ってすごいなあと改めて感じ入っている、だこたです。そんなわけで今回は音楽タグに加えて文学タグもつけて、ファーストの最終曲A Certain Romanceの歌詞を和訳してみ…

梅日和

今日はお弁当を持ち寄って近所の公園に梅を見に行きました。お弁当けっこう真剣に作ったのだけど、写真撮り忘れてしまい。。おかず担当のわたしのメニューは鶏の唐揚げ、卵焼き、玉ねぎと桜海老のかき揚げ、竹輪のカニカマのせ焼き。竹輪のカニカマのせ焼き…

風と共に去りぬーーでもわたしは生きる

「風と共に去りぬ」(Gone with the Wind)ヴィクター・フレミング監督 午前十時の映画祭で見てきました。恥ずかしながら初見。なのでデジタルリマスタリングによる元のフィルムとの映像の違いはわからないのだけど、テクニカラーの鮮やかさが消えゆく南部世…

愛は勝ち目のないゲーム

それは悲しい悟りのようでいて、死ぬ気で愛する覚悟であるようにも思えます。どこまでも痛々しくて美しい。 Amy Winehouse/Love Is a Losing Gameもとの詞はこちらから あなたにとってわたしは炎 愛は勝ち目のないゲーム あなたがやって来ると5階の高さまで…

Valentine's Love Songs

Selected by Dakota Ra Ra Riot/Can You Tell The Moldy Peaches/Anyone Else but You Arctic Monkeys/Mardy Bum Metronomy/Trouble Arctic Monkeys/Do I Wanna Know? Amy Winehouse/Love Is a Losing Game The Velvet Underground and Nico/I'll Be Your Mi…